小山高専、2年ぶり10度目の頂点関東高専サッカー選手権 猛暑の中で激闘制す

優勝した小山高専

「第54回関東高等専門学校サッカー選手権大会」が6月21日、22日の両日、千葉県総合スポーツセンター・サッカーラグビー場で開催され、小山工業高等専門学校(栃木県)が2年ぶり10度目の優勝を果たし、全国大会出場の切符を手にした。

例年7月に行われてきた同大会は、今年度より暑熱対策のため1か月前倒しでの実施となった。

初戦の相手は、昨年度準優勝の産技高専荒川
試合開始早々の前半40秒、宮山佳那太選手がゴール前の混戦を制し、先制点を挙げた。
さらに後半、サイド攻撃から柿沼波瑠選手と熊倉海叶選手が加点。
終盤、産技高専荒川の猛攻により2失点を許すも、小山高専はリードを守り抜き、3-2で接戦を制した。

初戦で先制点を決めた宮山眞太選手

続く準決勝の相手は昨年3位の群馬高専
気温32度を超える猛暑と風速10メートルを超える海風の中での一戦となった。
前半7分に宮山眞太選手が左サイドを突破して先制。
しかし11分、群馬高専がコーナーキックからヘディングでゴールを奪い同点とする。

試合を動かしたのは再び宮山兄弟。
30分、宮山佳那太選手のクロスを弟の宮山眞太選手が巧みにスルーし、最後は柿沼波瑠選手がゴールへ押し込んだ。
後半にも追加点を重ね、終わってみれば4-1の快勝で決勝進出を決めた。

決勝の相手は、初戦で東京高専に7-0、準決勝では前回王者・木更津高専に1-0で勝利した強豪茨城高専。

2年ぶりの対戦となった両チーム。
試合は互いに譲らぬ展開となり、小山高専はキャプテンの菊地想生選手と2年生ながら驚異的な運動量を誇る青木将真選手を中心に中盤を支配、前半を折り返す。

チームを牽引したキャプテンの菊地想生選手

後半もセンターバックの柿沼大介選手と海老澤奨英選手、身長186センチのGK春名陽智選手が再三ピンチを防ぎ、両者一歩も譲らない攻防が続く。

攻守で活躍を見せた青木将真選手

後半35分、相手選手のハンドで得たPKを柿沼波瑠選手が冷静に決め、均衡を破る。
さらにアディショナルタイム41分に、熊倉海叶選手が粘って追加点。
2-0で試合を締めくくり、小山高専が関東の頂点に立った。

大会を無敗で制した小山高専は、12月20日から宮崎県都城市で開催される「第58回全国高等専門学校サッカー選手権大会」への出場が決定した。

試合後、キャプテンの菊地選手は「暑い中、保護者やOB、職員の皆さんが応援に駆けつけてくれた。全国大会では恩返しのつもりで本気で上位を狙う」と力強く語った。

なお、同校は大会通算10度目の優勝により、特別表彰を受けた。

【大会結果】
優勝 小山高専
準優勝 茨城高専
第3位 木更津高専
第4位 群馬高専

【優秀選手(小山高専)】
海老澤奨英選手(DF)、菊地想生選手(MF)、熊倉海叶選手(MF)、春名陽智選手(GK)